第四十四話「港にあつまる朝のリズム」

小説
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鳥の声が聞こえて、目が覚めた。

今日は土曜日。

いつもより、ちょっとだけゆっくりの朝。

ここ数日は、もうひとつの世界に呼ばれていない。

満月の影響もあるのかもしれないな。

カーテンをあけて、窓もひらく。

空はどんより曇っていて、風がとても涼しい。

水筒に氷をたくさん入れて、アイスコーヒーをつくった。

冷たくて、いい朝の始まり。

それから、海へ出かけた。

風が強くて、でも気持ちがいい。

沖に出るにはちょっと強すぎるかもしれない。

港をのんびり歩く。

遠くには、いつものあの場所が見えていた。

足元にはイカ墨の跡が残っている。

きっと、ここでイカを釣ったんだろうな。

できれば、墨は流して帰ってほしい。

よく見ると、あちこちに墨のあと。

こんなにイカが釣れる場所だったんだな。

海をのぞくと、クラゲがたくさん浮かんでいる。

魚も跳ねて、フェリーが島へ向かって出港していった。

その引き波が、なんだかきれいだった。

日差しが少し強くなってくると、港に人が集まりはじめた。

月に2回のラジオ体操の日。

常連さん、顔見知りの人、はじめましての人も。

みんなが「おはようございます」と声をかけあう。

あの場所の挨拶とは、ちょっと違っていて、どれもちゃんと心がこもっている。

海風にあたりながら、身体をゆっくり伸ばしていく。

ラジオ体操って、ちゃんとやるとけっこう疲れる。

でも、それがまた気持ちいい。

いい汗をかいて、少し話して、情報交換もできる。

地域のこと、暮らしのこと、いろんな話題が飛び交う。

こういう場があるのって、やっぱり大切だなって思う。

ひと息ついたら、近くの喫茶店で朝ごはん。

厚切りトーストにバター、深煎りのコーヒー。

やっぱり、これがたまらない。

今日は髪を切りに行く日。

暑いから、短くしてもらおう。

いつもの美容師さんに「短めでお願いします」って伝えれば、あとはおまかせできる。

手に職があるって、本当にすごいなと思う。

髪を切ってもらいながら、来週の選挙の話をした。

やっぱり、今の日本は変わるべきところがあるよねって。

たわいもない話だけど、ちゃんと本音が言える場所。

気づけば、髪型は思った通りになっていた。

毎回だけど、ほんとにありがたい。

帰り道、お昼ごはんを買って帰る。

海の街らしい、自然の恵みがつまったごはん。

いただきます、と心でつぶやいて、味わって食べた。

お腹も、気持ちも、満たされた土曜日の午前中。

明日はイベントがあるから、昼からは準備をしなきゃいけない。

その前に、少し眠くなってきた。

眠いときは、無理せず寝るのがいちばん。

この暑さだし、身体も気持ちも休めておこう。

よく食べて、よく寝て、ちゃんと動く。

それだけで、なんとかなる。

ちょっとだけ、向こうの世界ものぞいてこようかな。

——と思ったけど、気がついたら目が覚めていた。

どうやら、今日は行けなかったみたい。

それよりも、頭がズキズキする。

太陽の光にやられたのかもしれないな。

薬を飲んで、しばらく休むことにした。

明日のイベントも、日差しには気をつけよう。

ふと見ると、SNSの投稿が1000件をこえていた。

いつも見てくれる人たちがいる。

ほんとにありがたい。

自由に、感じたことを言葉にできるこの時代に生きていることが、

なによりの幸せかもしれないな。

いつか本を出せるように、また少しずつがんばっていこう。

おでの名前はタケルやで!

ちっこいのは最近、正社員になったダイチや。
旅好きなおでは後輩のダイチと
素敵な場所を
探して日々旅をしとるんやで。
ダイチと旅で見つけた
素敵な場所を
『タケルが行く』で紹介していくのでよろしくや!

ータケルの選手名鑑ー
選手名 タケル
ポジション 投手
背番号 16
利き手 右投げ左打ち
出身地 アルゼンチン
好きな食べ物 リンゴ

ーダイチの選手名鑑ー
選手名 ダイチ
ポジション 投手
背番号 14
利き手 右投げ右打ち
出身地 長崎
好きな食べ物 きびだんご

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