第三十八話「星の街に夏が舞い降りた日」

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紙飛行機。それは、誰もが一度は折ったことのある、あの折り紙のかたち。

俺はあっちの世界で、その紙飛行機の大会に出ていたんだ。

参加者たちは、それぞれ思い思いの紙飛行機を折っていた。

中には、本物そっくりの飛行機を再現している人もいたりして。

でも、共通しているのは――みんなが笑顔だったってことかな。

俺も子どもの頃を思い出して、紙飛行機を大空へテイクオフさせた。

ふわりと風に乗って、空高く舞い上がっていくその瞬間、なんだか心が軽くなった気がしたんだよね。

目が覚めたとき、俺はこっちの世界に着陸していた。

朝がやってきた。

今日はイベントの日。

カピバラのタケルとダイチも、お気に入りの水筒を持って準備ばっちり。

間違いなく今日も暑くなる――熱中症には要注意、だね。

今日の会場は、美しい星の街。

向かう道すがら、七夕飾りを見かけた。

ああ、もうすぐ七夕なんだなぁと、夏の時間が胸の奥で静かに進んでいくのを感じた。

イベントの会場に到着。

出店者さん、主催者さんにあいさつをして、さっそく設営開始。

暑い。今日は本当に暑い。

出店した中で、過去一番の暑さじゃないかな。

でも俺は、暑さが嫌いじゃない。

むしろ、かかってこいって思ってるくらいでさ。

そんな中でも、イベントが始まるとすぐにたくさんのお客様が来てくれて、にぎやかさに包まれた。

さすが、星の街のマルシェ。

主催者さんには、本当に感謝しかないなぁ。

さっそく、コーヒーの注文をいただいた。

暑い中、ありがとうございます。

香り高いアイスコーヒーをお淹れしますので、少しだけお待ちくださいね。

コーヒーを飲んでくれたお客様の笑顔――それを見た瞬間、なんだか胸がいっぱいになった。

あぁ、俺はこの笑顔のためにコーヒーを淹れているのかもしれないなって。

次々にお客様が注文してくれて、暑いなんて言ってる暇はない。

「前に飲んでおいしかったから、また来ました」なんて言ってくれる方もいて、ほんと励みになるよね。

初めて出会う出店者さんたちも、みんなあたたかい方ばかり。

ふと気がつくと、セミの声が聴こえてきた。

今シーズン初めての、セミの合唱だ。

まるで俺を応援してくれてるみたいで、ちょっと笑っちゃった。

お昼になるころ、太陽の光もいよいよピーク。

そんなタイミングで、会場にあのサーキュレーターが届いた。

ほんとにありがたい。助かったぁって、心の底から思った。

並んでくださってるお客様には、できるだけ木陰でお待ちいただくようお声がけした。

この暑さの中、みなさん本当にありがとう。

イベントの終わりが近づいてきたころ、他の出店者さんが差し入れを持ってきてくれた。

今夜の晩ごはん、決まりだ。ありがとうございます。

最後のお客様のために、心を込めてコーヒーを淹れる。

たくさんの笑顔と出会いの中で、今日のイベントが無事に終わった。

暑い中お越しいただいたみなさま、本当にありがとうございました。

片付けを終えて、俺は家路についた。

途中でスポーツドリンクを買って、しっかり塩分も補給。

洗い物を終えてテレビをつけると、ちょうどプロ野球中継が流れていた。

最終回、なんと逆転の場面。

いいところでテレビをつけたなぁ、なんて思ってたら、そのまま逆転勝ち。

ナイスゲームだった。

そんな余韻に包まれながら、気分よく今日を締めくくる。

やっぱり夏っていいな。

カピバラのタケルとダイチも太陽をいっぱい浴びて、ちょっと日焼けしたみたい。

ふたりともおつかれさま。

おでの名前はタケルやで!

ちっこいのは最近、正社員になったダイチや。
旅好きなおでは後輩のダイチと
素敵な場所を
探して日々旅をしとるんやで。
ダイチと旅で見つけた
素敵な場所を
『タケルが行く』で紹介していくのでよろしくや!

ータケルの選手名鑑ー
選手名 タケル
ポジション 投手
背番号 16
利き手 右投げ左打ち
出身地 アルゼンチン
好きな食べ物 リンゴ

ーダイチの選手名鑑ー
選手名 ダイチ
ポジション 投手
背番号 14
利き手 右投げ右打ち
出身地 長崎
好きな食べ物 きびだんご

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