第十九話「戦国の世といまの世」

小説
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「遅れをとっても、何もしないよりいい」

ーースペンサー・ジョンソン『チーズはどこへ消えた?』

深夜2時。

今年初の熱帯夜。俺はその暑さで目を覚ました。

まだ6月中旬。だがこの蒸し暑さ、十分すぎるほど夏だ。

窓を少し開けると、カエルの鳴き声とともに涼しい風が吹き込んできた。

「よし、これで朝まで眠れそうだ」

そう思い、再び目を閉じた。

やがて朝が来る。

扇風機を回しながら身支度を整え、車に乗り込む。

ラジオからは戦国時代の話が流れていた。

今川義元、毛利元就、織田信長、斎藤道三、武田信玄、上杉謙信、豊臣秀吉、そして徳川家康。

命を賭して時代を動かした名将たち。

彼らはなぜ戦ったのか。

「一生懸命」とは、命を懸けて生きること。

彼らは本当に“命懸け”で、自分の信じる道を切り拓いていたのだろう。

だが、ふと思う。

今この時代も、形こそ違えど“戦国”なのかもしれない。

たとえば、俺が向かう“あの場所”。

タイムカードを押す瞬間、空気が一気に戦場に変わる。

あらゆる殺気をかわし、無言の圧力に耐える。

上司の一言が、部下を飛び越えて下の人間に届き、そこから不満が生まれる。

まさに“内紛の連鎖”。現代の戦国。

だが、忘れてはいけない。

どんな時代も、争いの中心にいない大多数の人たちは、ただ巻き込まれているだけなのだと。

それでも、俺は今日を生き抜く。

組織にも扇の要が必要だ。

要が折れれば、すべては崩れる。

この戦国を生きるために、俺は俺の武器で戦うしかない。

昼休み。

うどん小屋を目指して外に出ると、太陽が容赦なく照りつけてきた。

「うどんのおばちゃん、今ごろどこで暮らしてるんだろうな」

いつの間にか、あの場所にあるうどん小屋からおばちゃんは消えていた。

もしかしたら、別の地で天下統一でも果たしてるのかもしれないな。

争いのある世界。

理想は、争いのない世界。

現実と理想のはざまで、今日も俺は静かに時を過ごす。

慌てず、目立たず、穏やかに。

ナイターのある火曜日。

光るスタジアムの明かりのように、

小さな希望が、きっとこの戦国を照らしてくれる。

それでも俺は、俺の戦を今日も続ける。

戦わずして、明日はないのだから。

タケルとダイチ

おでの名前はタケルやで!

ちっこいのは最近、正社員になったダイチや。
旅好きなおでは後輩のダイチと
素敵な場所を
探して日々旅をしとるんやで。
ダイチと旅で見つけた
素敵な場所を
『タケルが行く』で紹介していくのでよろしくや!

ータケルの選手名鑑ー
選手名 タケル
ポジション 投手
背番号 16
利き手 右投げ左打ち
出身地 アルゼンチン
好きな食べ物 リンゴ

ーダイチの選手名鑑ー
選手名 ダイチ
ポジション 投手
背番号 14
利き手 右投げ右打ち
出身地 長崎
好きな食べ物 きびだんご

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