小説第三十三話「止まる世界、走るカローラ、そして俺は甲板で」 小鳥の囀りで目を覚ます。 「小鳥さん、もうちょっと寝てもいいですか?」 そんな問いかけに、小鳥はもちろん答えない。だけど、俺の心に何かがざわつく。 時計は確実に、あの場所へと向かう時間を刻んでいる。 今日から7月。... 2025.07.01小説