【小説】第二話「モフモフとチェーンと夏の予感」

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夢の中で、俺はモフモフのトイプードルと全力で追いかけっこをしていた。まるで雲が転がっているような、ふわふわの毛並み。あれが本物だったのか、幻だったのかは知らない。でも目が覚めた時、部屋に残ったぬくもりのような気配に少しだけ救われた気がした。

快晴の土曜日。空は眩しすぎて、世界が白く焼けそうだった。

バイクの鍵を回す音が、どこかで聞いた鐘の音のように心を跳ねさせる。

行く先は、下津井。瀬戸大橋を一望できるあの小さな港町。海と橋と空がつながって見えるあの場所に、今日は呼ばれている気がした。

潮の香りを含んだ風が、俺の中のどこかを掃除していく。

宇野港では、深呼吸。これが酸素ってやつか、と改めて思うくらい、胸の奥まで空気が染みこんでいった。海は、やっぱりいい。何も言わないくせに、何もかもを聞いてくれてる感じがする。

だけど街中に戻ると、一転して渋滞地獄。

あの無言の優しさから、クラクションと排気ガスの戦場へ。ギアチェンジするたびに、俺の気持ちもアップダウン。

帰ってからは、バイクのチェーンをみがいた。

汗だくになりながら、リンク一つひとつに語りかけるように。ピカピカになったチェーンが、「お前もがんばれよ」って言ってる気がした。

シャワーで汗を流す頃には、少しだけ今日の自分を好きになれてた。

それにしても、まだ5月だというのに暑すぎる。

天気が良すぎるのも考えものだな。

昼は近所のラーメン屋で、いつもの醤油ラーメン。

ふと、あの社食のうどんおばちゃんを思い出した。あの笑顔、あの「今日はトッピング豪華よ」のひと言。あの人はいったい、どこへ行ったんだろう。

午後は車を洗車機にかけて、

イベントで使う珈琲豆を買いに行った。鼻の奥に残る深煎りの香り。これだけで、何かが始まりそうな気がする。

イベントの準備もそろそろ本格的にやらねば。

要らないものは捨てた。断捨離ってやつだ。部屋も、頭の中も、軽くしておかないと。

外ではどこもイベント三昧。

あっちではジャズフェス、こっちではマルシェ。みんな何かを始めている。

それが羨ましくて、でも俺も負けられなくて――

俺は俺の行き方で行こうと思った。どこかで、誰かの背中を押せるような形で。

明日はどんな夢を見るんだろう。

モフモフか、それとも何かもっと変なものか。

もしかしたら、それもまた「行く」ってことかもしれないな。

タケルとダイチ

おでの名前はタケルやで!

ちっこいのは最近、正社員になったダイチや。
旅好きなおでは後輩のダイチと
素敵な場所を
探して日々旅をしとるんやで。
ダイチと旅で見つけた
素敵な場所を
『タケルが行く』で紹介していくのでよろしくや!

ータケルの選手名鑑ー
選手名 タケル
ポジション 投手
背番号 16
利き手 右投げ左打ち
出身地 アルゼンチン
好きな食べ物 リンゴ

ーダイチの選手名鑑ー
選手名 ダイチ
ポジション 投手
背番号 14
利き手 右投げ右打ち
出身地 長崎
好きな食べ物 きびだんご

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