【小説】第三話「星の街と、緑の声と、俺の背中」

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日曜日の朝は、風が違う。

今日はひんやりと涼しくて、空も静かに澄んでいた。

こんな日は、まず植物たちに陽の光を分けてやる。

窓際に並べた多肉植物をそっと持ち上げ、陽だまりの中へ。光が葉に触れた瞬間、彼らはまるで小さく伸びをするみたいに元気になる。

「植物のいる生活って、なんかいいよな」

思わずつぶやいた。

光を浴びるその姿に、自分も少しずつ引っ張られて、今日を始めようという気になる。

目指すは“美しい星の街”。今日はそこでイベント。

空も味方してくれているみたいで、道中は驚くほどスイスイだった。

山の中に入ると、空気が変わる。

湿度の中に清らかなものが混じっていて、車の窓を少し開けると、鳥の囀りが滑り込んできた。

田んぼの水面には青空が揺れて、苗はもうピンと立っていた。田植えが終わったばかりの、ほっとした風景。

俺はその何気ない景色に、じんわり胸をあたためられる。

会場に着いて、テントを立てる。

カピバラのタケルとダイチも今日は一緒に。イベントの看板要員だ。2人とも、よく働く。

テントの中はすでに少し暑い。だけど不思議と、疲れはこない。

今日もたくさんの出会いがある。そんな予感が空気の中に混じっていた。

そして実際に、ステキなお客様が笑顔をくれた。

ステキな出店者さんが声をかけてくれた。

ステキな主催者さんが温かい気配で場を包んでくれた。

その一人ひとりが、俺を少しずつ、育ててくれる。

何も教えようとはしていないのに、なぜかちゃんと伝わる。

ああ、人っていいなと思う。

イベントの片付けも終わって、テントをたたみながら、俺は空を見上げた。

星はまだ出ていないけど、ここが“美しい星の街”と呼ばれる理由が、わかる気がした。

そうそう、腰が痛い。

たぶん荷物の持ちすぎだ。

でもね、今日はそれすら「気持ちいい疲労感」って言えてしまう。

明日はまた別の朝。

でもきっと、今日という1日が俺の中で何かを根付かせてる。

多肉植物みたいに、ゆっくりと、しっかりと。

タケルとダイチ

おでの名前はタケルやで!

ちっこいのは最近、正社員になったダイチや。
旅好きなおでは後輩のダイチと
素敵な場所を
探して日々旅をしとるんやで。
ダイチと旅で見つけた
素敵な場所を
『タケルが行く』で紹介していくのでよろしくや!

ータケルの選手名鑑ー
選手名 タケル
ポジション 投手
背番号 16
利き手 右投げ左打ち
出身地 アルゼンチン
好きな食べ物 リンゴ

ーダイチの選手名鑑ー
選手名 ダイチ
ポジション 投手
背番号 14
利き手 右投げ右打ち
出身地 長崎
好きな食べ物 きびだんご

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